SSブログ

認知症フレンドリーな日本をつくろう [スマートエイジング]

先週の金曜日に認知症フレンドリーな社会について考えるセッションを開催しました。

IT・自動車・生活用品・飲料食品・文具オフィス家具・介護関連など多様な企業と自治体関係者30名ほどが集まりました。

600877_149863781867762_1249034297_n.jpg

認知症フレンドリーとは

「認知症フレンドリー(dementia-friendly)」という言葉は、聞き慣れない言葉かもしれませんが、世界で認知症の問題が大きくフォーカスされる中、英語圏で注目されているキーワードです。

認知症フレンドリーなコミュニティ
認知症フレンドリーなデザイン
認知症フレンドリーなビジネス

というような使われ方をしていて、単に「認知症の人にやさしくしましょう」という精神論ではなく、コミュニティや製品・サービスのデザインにおいて、認知症の人が暮らしやすい・使いやすい機能が内包されているかどうかという視点から使われる言葉です。
1990年代に、環境にやさしい(エコフレンドリー)という言葉が一般的に使われるようになり、製品・サービスにおける環境配慮が進んだように、超高齢社会を迎えつつある日本や他の国々で、大きなトレンドを生み出す可能性があるキーワードです。

931264_149864245201049_741539766_n.jpg

現在の日本の文脈では、認知症というテーマは、まだ医療や介護の枠組みで話され、薬がいつできるのか、介護サービスはどんなものがいいのか、福祉予算は足りるのかなどの話が中心です。

しかし、厚労省の研究班の最新の報告では、認知症の人は462万人(2012)、予備軍も含める900万人以上と言われており、特別な空間で、特別なケアをするというアプローチではなく、認知機能に障害がある人々が地域で暮らしていける社会の設計が求められています。

945387_149864108534396_618099155_n.jpg

この日のセッションは、ゲストの3人からお話を伺い、未来のキザシを感じることから始まりました。
■佐藤雅彦さん(認知症当事者として全国を講演)
■稲垣康次さん(認知症の人が安心して暮らせる地域づくりの施策を進める富士宮市役所)
■松浦貴昌さん(ブラストビート代表理事・ギフト経済ラボ)

認知症の人から地域や社会を見た時、そこにはどのようなジブンゴトがあるのか?
今、自分が取り組む仕事や活動にはどのような意味を持つのか?
認知症フレンドリーな社会を考えるのに、どのような問いは何か?

参加された皆さんそれぞれの体験や価値観を共有する中で、
異なる立場や専門の人たちが、一緒になって何ができるのかをプロトタイピングしました。
来年の6月に、認知症フレンドリージャパン・サミットが開催されるという想定で、
皆さんには問題意識を共有するグループをつくっていただき、未来の記者会見をしていただきました。

993901_149864748534332_290276671_n.jpg

認知症フレンドリージャパンへ

2年前から開催してきたフューチャーセッションは、今回で4回目を迎え、企業や自治体・NPOが認知症の課題に取り組むとどのようなチャンスがあり、どのような協力が可能なのかを探ってきました。対話を通じて、様々な企業のみなさんとの本気の問題意識をぶつけ合うこともできました。
いよいよ、今年からは、アクションを形にしていくフェーズへと移行していきます。

これまでの流れをさらに発展させる形で、
今秋に、認知症フレンドリージャパン・イニシアチブを立ち上げ、
来年6月には第1回認知症フレンドリージャパンサミットを開催します。
(今回のセッションの記者会見の想定は、仮想ではなく、実際に開催する予定なのです。)
イニシアチブでは、自治体・企業・NPOなどが参加し、その傘の下、様々なプロジェクトを立ち上げていく予定です。

認知症フレンドリージャパン・イニシアチブの公式ページ
http://www.dementia-friendly-japan.jp/
認知症フレンドリージャパン・イニシアチブのFBページ
https://www.facebook.com/dementia.friendly.japan
(2つとも、内容はこれから、みなさんとつくっていきます!)

詳しい内容は、これから、みなさんと一緒につくっていく予定です。
まずは、その第一弾として、
6月28日(金)・7月16日(火)には、誰と、何を、どんな風にやっていくのか、
アイデアを出すための会を開催予定です。(詳細はまた、ご案内します。)

認知症大国とも言える日本が、問題の多い国ということではなく、新しい地域や未来・社会のシステムを生み出し、世界の国や地域のあり方をリードできるような日がやってくると信じています。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。